金利ダンピング競争の次に来るものは?

住宅ローンビジネスは、極限まで達した金利ダンピング競争の結果、

銀行にとってもはや
「美味しい商売」はおろか、「メシの種」ですらなくなってしまいました。

貸出利ザヤ面では採算ギリギリとなっている結果、返済不能に陥った「不良債権」が発生すると、回収不能分は丸々損失となります。

もちろん最終的には、担保である自宅物件を中古不動産マーケットで売却処分することで資金回収を図るのですが、売り物とするための追加コスト発生や、資金回収までかなりの時間を要する物件も少なくありません。

物件の状況にもよりますが、おおよそ6~7割回収できれば御の字です。

ローン残高3千万円の先が焦げ付くと、最終的に約1千万円もの損失が発生します。

これを、仮に0.2%の利ザヤで穴埋めしようとすると、何と500億円ものローン1年分の利益が吹っ飛んでしまう計算になります。

これなら、若干利ザヤを薄くしても、少しでも安全な相手に貸すことを優先しますよね。

その結果、不良債権化リスクの低い優良顧客の奪い合いとなり、金利ダンピングが加速してきた訳ですね。


しかし、それも限界に来ている以上、今後は「良質顧客を金利以外で惹き付けるための戦略」に知恵を絞る流れになって行くと思います。


こういった背景の中で、面白い商品が出始めてきました。

私の目に留まったのが、りそな銀行の女性専用住宅ローン「凛 next」です。

女性の方が延滞やデフォルトという不良債権発生率が低いことに着目し、女性目線で付帯サービスを充実させた商品設計になっています。

金利水準も変動型で年0.775%(2013年6月の金利)と、相応の採算は取れているようです。

このローンの目玉が、ホテル、レストラン、インテリア、エステ、自分磨きのための各種スクールの優待などが受けられる、女性をターゲットにした会員制サービスの「りそなヴェールカード」です。

この手のサービスは、いかに「特別感」を与えられるかがポイントですが、満足度が高ければクチコミで広がる効果も期待できるので、狙いどころとして二番煎じも出て来るかもしれません。

これからの銀行は、上質なサービス業としてのセンスを持たないと、時代の流れにおいていかれることになりそうです。

旧泰然とした感覚も多分に残っている銀行業界ですが、今後かなりのスピードで意識改革が進むかも知れませんね。

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